今回レビューをするのは、フィリップス音響研究所の先進技術の結晶とも言うべき最上位機種 SHE9850。
フィリップスが最も売りにしているポイントは 『限りなく原音に迫る』 というコンセプト。
それを実現させるために採用したのが 「バランスドアーマチュア型」 と呼ばれるドライバーなのだが、これは高解像度ドライバーとして定評があり、これまでは2〜3万円もする高級イヤホンにしか搭載されていなかったドライバーだ。 それが定価12800円、市場価格で1万円を切る価格で販売されたのだから驚きだ。
パッケージはさすがフィリップスのプレミアムモデル。
かなりしっかりした箱に収められている。
最上位機種ともなるとイヤホン以外の付属品も充実。 内容は、ハードケース、3つのサイズのイヤーキャップ、低反発フォーム製イヤーキャップ、ケーブルクリップ、クリーニングツール、説明書(日本語記載無し)。
付属のケーブルクリップはおすすめ。このイヤホンに限ったことではないが、PHILIPSのイヤホンはタッチノイズが結構あるので、クリップを使うことで随分と緩和される。
クリーニングツールは、パイプ内(音が出る穴)に入り込んだゴミをかき出すために使う。良いイヤホンを長期間使用するにはメンテナンスが大事。 ありがたいツールだ。
ケーブルは1.2mで左右対称のY字。
右写真の中で注目したいのは、アコースティックパイプ(キャップ無しのイヤホンを注目)の角度。 実際に多くの人の耳でテストをし、そこで得たデータを基に耳にジャストフィットするよう設計されている。フィット感が良いため遮音性が高く、小さなボリュームでしっかり聞こえる。そのため、バッテリーの持ちが大変良くなる。
装着感は良好。 さすが人間の耳の穴を徹底的に研究して生まれた角度だけのことはあり、どんな耳でも違和感無く自然な装着感が得られる。 ただ、イヤーキャップが硬めで長時間装着していると耳が痛くなるのは惜しい。
しかし、特筆すべきは低反発ポリウレタン製のイヤーピースの装着感の良さ。これ以上の装着感の良さを得られるイヤーキャップは他に無いのでは?と思わせる質の良さ。
使い方としては、指でつぶしてから耳の穴に入れると、数秒後に低反発ポリウレタンが膨らみ、耳との隙間がなくなるためぴったりフィットする。
高音 中音 低音 透明感 装着感 |
全体的に音はクリアでバランスが良く、どのジャンルでも楽しめる。 ポップスのヴォーカルはもちろんだが、特にクラシックやジャズなどのクリアで澄んだ音が求められる音楽との相性は非常に良い。 ただ、低音の量は多い方ではないので、低音重視される方には物足りなさを感じるかもしれない。 ちなみに、装着感の5段階評価はシリコン製イヤーキャップでの評価。低反発ポリウレタン製イヤーピースの装着感は文句なしの5つ星である。 |
ガンメタのケースカバーはなんと金属製。 高級イヤホンはやはりこれくらいのしっかりしたケースが望ましい。
予備のイヤーキャップやクリーニングツールも同時に収納でき、イヤホン本体の収納もし易く、使い勝手は良い。
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